会議の文字起こしを「そのまま動ける議事録」に変えるAIプロンプト

「会議そのものより、終わったあとの議事録づくりに時間を取られている」という問題は、多くのビジネスパーソンが感じている課題ではないでしょうか。録音や自動文字起こしは手元にあるのに、それを整形し、決定事項を拾い、ToDoを担当者と期限つきで書き出す作業は、地味に重いものです。

この記事では、その整形作業をAIに任せ、毎回ブレない議事録を数分で仕上げるためのプロンプト設計を、コピペできる完成形とあわせて丁寧に解説します。

AIには「要約して」ではなく「型」を渡す

議事録づくりでAIを使うときの成否は、指示の出し方でほぼ決まります。

「要約して」と雑に頼むと、毎回違う形式・粒度で返ってきて、結局手直しが発生します。一方で、出力フォーマットを固定し、抽出項目を具体的に定義し、「メモにない情報は足さない」と明記すれば、共有可能な議事録がそのまま出てきます。

実際の削減時間を試算してみると、週3回・各1時間の会議で従来およそ4.5時間/週かかっていた議事録作業が、AI議事録ツールの活用で約45分/週まで短縮できたとも報告されています。この整形の手間こそ、AIに渡すべき領域だと考えています。

出力時のコツについて

出力フォーマットを固定する

AIは「型」が決まっているほど精度が上がります。会議概要・要約・決定事項・ネクストアクション・保留事項など、この見出し構成をプロンプト側で先に指定してしまえば、出力は毎回同じ形に揃います。

揃っているからこそ、過去の議事録と比較でき、テンプレートとして社内で共有しやすくなります。

ToDoは「内容・担当者・期限」をセットで抽出させる

議事録が「読むだけのもの」で終わると、せっかくの会議が動きにつながりません。ネクストアクションは必ず「何を・誰が・いつまでに」の3点セットで、できれば表形式で抽出させましょう。

会議後すぐに動ける形に構造化することが、確認・共有・実行までのリードタイムを縮めます。

「メモにない情報は補わない」と明記する

これは品質を守るうえで最も重要な一文です。指示しないと、AIは文脈を埋めようとして、実際には議論されていない内容を書き足すことがあります。「文字起こしに無い事実・数値・固有名詞は推測で補わない。不明な箇所は『記載なし』と書く」と釘を刺しておくことで、事実に忠実な議事録になります。

客観的で曖昧さのない指示にする

「簡潔に」「詳しく」といった形容詞は、人によって基準が違うのと同じで、AIも解釈に迷います。「300字以内で」「箇条書きで」「ですます調で」といった、数値や形式で測れる客観的な指示に置き換えると、安定した出力になります。

コピペでそのまま使用可能!議事録作成プロンプト全文

会議の文字起こし内容を#入力の部分に入れるだけで、一瞬で議事録を作成できます。

# 役割
あなたは正確さを最優先する優秀な議事録作成アシスタントです。

# 目的
以下の会議の文字起こしを、関係者がそのまま共有でき、議論を追体験できる議事録に整形してください。

# 入力(文字起こし)
"""
〔ここに文字起こし/メモを貼り付け〕
"""

# 前提・制約
- 文字起こしに書かれていない事実・数値・固有名詞は推測で補わない。不明な箇所は「(記載なし)」と書く。
- 文体は「ですます調」。1文は短く、専門用語には必要に応じて補足。
- 決定事項と「検討中・保留」は明確に区別する。
- 全体の要約は300字以内。

# 出力フォーマット(この見出し構成を厳守)
## 会議概要
- 日時:〔分かれば記入/なければ記載なし〕
- 出席者:
- 目的:

## 要約(300字以内)

## 決定事項
- (箇条書き。1項目1決定)

## ネクストアクション(表形式)
| アクション内容 | 担当者 | 期限 |
|---|---|---|

## 保留・継続検討事項

## 補足・備考

# 仕上げ
最後に「担当者または期限が未確定のToDo」を別途リストアップし、確認を促してください。

使い方は次の3ステップです。第一に、会議の文字起こしやメモを〔置き換え部分〕に貼り付けます。第二に、ChatGPTやClaude、Copilotなどに投げます。第三に、出てきた議事録のうち「担当・期限が未確定」リストだけ自分で埋めれば完成です。

型を変えたいときは「ネクストアクションを優先度順に並べ替えて」と一言添えれば再生成できます。

実務上の注意点

文字起こしには社外秘や個人情報が含まれることが多いため、社内で許可された生成AI環境を使い、機密データの取り扱いルールを必ず確認してください。無料ツールと有料・法人向けツールでは、データの取り扱いやセキュリティの条件が異なります。機密性の高い会議は法人向けの環境を選ぶなど、用途で使い分けるのが安心です。

またAIは「整形・要約」は得意ですが、「発言の真偽判断」は苦手です。重要な決定事項や数値は、最終的に人の目で確認することをおすすめします。AIは下書きを高速で作る相棒であって、責任を肩代わりする存在ではないという前提を持っておくとよいと考えています。

議事録のあとの「ビジュアル」もAIで

議事録を共有したあと、会議の成果を社内外へ伝える一枚絵やSNS告知画像が必要になる場面も増えてきました。そうした資料用ビジュアルやサムネイルづくりには、日本語に対応し、画像から動画までワンストップで作れる国産プラットフォームのilluminAIも選択肢になります。

無料プラン(毎月20クレジット/クレジットカード登録不要)から試せて、生成物の著作権は利用者に帰属し商用利用も可能です(料金・仕様は変わりうるため、最新は公式 https://illumin-ai.io でご確認ください)。

文章はテキスト生成AIに、ビジュアルはilluminAIに、と役割分担すると、会議まわりの発信が一気に軽くなります。

おわりに

ゼロから書くのではなく、AIに「型」を渡して整える。この発想に切り替えるだけで、議事録は驚くほど軽い作業になります。浮いた時間は、議論の中身を深めることや、次の一手を考えることに使ってみてください。

まずは今日の会議のメモで、上のプロンプトを一度試してみてはいかがでしょうか。